2016年4月17日日曜日

二つのスペイン

後に「1898年世代」と呼ばれるようになった彼らは、幼少時から多かれ少なかれ、カトリックの信仰や慣習化した実践の中で堅固な教育を受けました。

しかし、そうしたカトリシズムへの帰依は、心からのものでも知的に啓発されたものでもありませんでした。当時のカトリック世界と自称する世界は、社会的、知的、芸術的な模範性をまったく欠いていました。

信仰を得ようともしない極めて弱い及び腰の宗教心は、人間的支えにはほとんどなりません。

慣習化したカトリシズムの中で宗教性という支えを欠き、知的で感受性が強く、効果的で輝かしい生を望むこれらの若者たちは、ついに幼いころの受身の信仰から、カトリックのあらゆる規則的な実践からも離反することになります。

スペインの19世紀の歴史は、伝統主義者を自称するスペイン人と、それを全面的に変革しようとした、自らを進歩主義者と呼ぶスペイン人とのあいだの言葉、さらには武器による闘争の中にありました。

17世紀の伝統(生粋の伝統)に立てこもった伝統主義者たちは、歴史的に現在に生きる術を知らなかった。そして、そうありたいとも望まず、そうあることもできなかったのです。

一方、伝統を全面的に否定する進歩主義者たちは懸命に“擬態”を装い、歴史的にスペイン人である術を知らなかったし、そうありたいとも望まなかった。エントラルゴはそんなふうにみています。


マチャードの『カスティーリャの野』にこんな詩があります。

  生きたいと望み、また生き始めた
  ひとりのスペイン人がいる
  死に行く一つのスペインと
  欠伸するもう一つのスペインとのあいだに。
  この世に出た若きスペインよ
  神が守りたまわんことを
  二つのスペインのうちの一つが
  君の心を凍らせるにちがいない。
  Ya hay un español que quiere
  vivir y a vivir empieza,
  entre una España que muere
  y otra España que bosteza.
  Españolito que vienes
  al mundo, te guarde Dios.
  Una de las dos Españas
  ha de helarte el corazón.

0 件のコメント:

コメントを投稿